感染性腸炎
感染性腸炎とは
腸になんらかの細菌やウイルスが感染し、炎症を起こしている状態のことを感染性腸炎とよびます。
食品や汚染された水による感染(いわゆる食中毒)でもおこりますが、ペットやヒトからの接触感染でも起こります。
夏には細菌性感染が、冬にはウイルス性感染が多いといわれています。
ウイルス性の感染性腸炎は、ノロウイルスやロタウイルスが有名ですが、そのほかのウイルスでも起こり得ます。
細菌性の感染性腸炎は、カンピロバクター・エルシニア・サルモネラ・腸管出血性大腸菌O-157・黄色ブドウ球菌・腸炎ビブリオ・ウェルシュ菌などがあります。
いずれも、汚染された食品を通じて口から侵入し感染することもありますが、ヒトーヒト感染も認めます。
症状
腹痛・悪心・嘔吐・発熱・下痢などが主な症状です。
激しい炎症を起こすものでは血便をきたすこともあります。
診断・検査
詳しい問診による原因の推測を行います。
細菌性腸炎の確定診断は便や腸液を培養して診断しますが、原因がわからないこともあります。
結果がわかるまで2-3日必要です。
ウイルス性腸炎は、吐物や便からウイルスに特異的な物質や遺伝子を検査することで診断します。
治療
下痢や嘔吐により脱水に陥りやすいので、脱水にならないよう水分の補給をしつつ、食事制限での腸の安静を行います。
食事や水分がとれない場合は、点滴による治療を行います。
ウイルス性腸炎の場合、ウイルスに対する特定の治療薬はありません。
細菌性腸炎を疑う場合には、抗生剤による治療が行われます。
当院では、感染性腸炎の診断・治療を行っております。
極度の脱水など重症の場合は、適切に高度医療機関と連携しています。
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