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大腸ポリープの良性・悪性の違い|大腸カメラでわかる原因と症状・切除後の経過

「大腸ポリープが見つかったけれど、良性と悪性ってどう違うの??放っておいても大丈夫なの?」──そんなご不安を抱える方は少なくありません。

ここでは、大腸カメラ(内視鏡検査)で発見される大腸ポリープの原因や症状、治療として行う大腸ポリープ切除、そして切除後の経過までを、患者様向けにわかりやすくお話しいたします。

大腸ポリープとは

大腸の粘膜がいぼ状に盛り上がったものを大腸ポリープと呼びます。
多くは良性の腺腫ですが、長い年月をかけて大きくなるにつれ悪性化して大腸がんへ進展する恐れがあります。
とくに10 mmを超えるものや表面が不整なものはがん細胞が生まれやすく、見た目だけでは良性か悪性かを完全に判別できないため、内視鏡で切除し病理検査を行うことが欠かせません。

若い年齢で多数のポリープが見つかった場合は、遺伝性ポリポーシスという特殊な病気が隠れている可能性もありますので、早期に専門医へご相談ください。

大腸ポリープができる原因

「どうして自分にポリープができたのだろう」と疑問に思われるかもしれません。
実際には食生活・体質・加齢・遺伝が複雑に絡み合って発生すると考えられています。
脂っこい食事や赤身肉中心の食生活が続くと腸内で発がん物質が増え、野菜や海藻、きのこ類といった食物繊維が不足すると有害物質が腸にとどまりやすくなります。
喫煙や多量の飲酒は腸粘膜を慢性的に刺激し、肥満や運動不足はホルモンや免疫系に影響を及ぼします。

ご家族に大腸ポリープや大腸がんの既往がある場合は、遺伝的要因が関与する可能性もあるため、40歳前後からの検査をおすすめしています。

大腸ポリープの症状

多くの大腸ポリープはほとんど症状を出さずに静かに大きくなります。
検便で便潜血反応が陽性になったり、便に付着したごく少量の血液に気付くことが初めてのサインというケースが少なくありません。
腹痛や便通異常を自覚する方もいらっしゃいますが、風邪の腹痛や一時的な便秘・下痢と区別しにくいため見逃されがちです。
「症状がないうちから調べる」ことがご自身の健康を守る近道になります。

良性と悪性の違い

診察室で「このポリープは良性でしょうか、悪性でしょうか」とご質問いただくことがありますが、顕微鏡で細胞を確認して初めて判定できます。
良性でも将来がん化する可能性があるため、切除しておくことが最善策です。
早期の悪性ポリープであれば内視鏡で一括切除し根治を目指せる時代になっています。
進行がんへ進む前に摘み取れるかどうかが、長期の予後に大きく影響します。

大腸カメラによる診断

「大腸カメラは痛いのでは?」とためらう方も多いのですが、当院では鎮静剤を使用しウトウトしている間に検査が終わるよう配慮しています。
柔らかなスコープと炭酸ガス送気で腸が膨らむ不快感を軽減し、特殊光観察で微小な病変も見逃しません。
開始から終了まで15~25分程度で終了し、ポリープが見つかればその場で切除するため改めて日程を取る必要がありません。

大腸ポリープ切除の流れと安全性

スコープ先端から出る細いワイヤーでポリープの根元を締めて切除します。
大きさや形に応じて入院が必要とされる場合などは、連携先の高次機能病院に速やかに紹介いたします。
お腹を切らないため検査後は歩いてお帰りになれますが、まれに出血や穿孔が起こることがあり得るため、十分なスペースを確保したリカバリースペースを設けるとともに、検査後の体調確認を行なっております。

切除後の経過と再発防止

切除当日と翌日は刺激物や飲酒、激しい運動を控えていただきますが、以降はほぼ通常生活に戻れます。
病理結果が良性でも3年以内に再検査を、悪性であった場合は深達度やリンパ管侵襲の有無に応じ短期の再検査や追加治療を行います。
再発を防ぐには食物繊維中心の食事、適度な運動、禁煙、節酒が大切です。

当院では患者さま一人一人に合った食事指導も行い、生活習慣の改善をサポートしています。

生活習慣を整えて未来の大腸がんを防ぐ

野菜や発酵食品を意識して摂り、週に数回のジョギングやウォーキングで腸の蠕動運動を促しましょう。
デスクワークの合間にストレッチを挟み、階段を使うなど小さな習慣の積み重ねが将来の健康を守ります。

ストレスは自律神経を乱し免疫力を低下させるため、質のよい睡眠を確保することも忘れないでください。

検査を受けるタイミングと費用の目安

症状のない方でも50歳になったら一度大腸カメラを受け、結果に応じて3~5年ごとに再検査することが推奨されています。
家族歴がある場合は40歳前後からの検査が安心です。
保険診療の場合、自己負担3割で検査のみは7,500円ほどで、ポリープ切除を加えると20,000~30,000円ほどが目安となります。

ご予約から当日までの流れ

お電話または当院ウェブサイトの予約フォームからご希望日時をお知らせください。
複数の種類の下剤を用意し、味が苦手な方にも配慮しています。
受付後に血圧や脈拍を確認して鎮静剤の量を調整いたします。

最後に

大腸ポリープは年齢や生活習慣によって誰にでも起こり得る病変です。
良性のうちに見つけて適切な時期に大腸ポリープ切除を行うことで、悪性化という最悪のシナリオを未然に防げます。

当院では検査後の経過を温かく見守りながら、患者様がご自身の生活を主体的にコントロールできるよう多方面からサポートを行っています。
「検診で要精密検査と言われた」「家族に大腸がんの人がいる」「便に血が混じることがある」など、どんな小さなことでも構いません。

西にっぽり内科消化器クリニックまで、どうぞお気軽にご相談ください。
スタッフ一同、皆様のおなかの健康を守るパートナーとしてお待ちしております。

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